『金貨の妖精と魔物の盃』より。
その日、ネアは念願の妖精狩りに出掛けた。
現在の貯蓄額を頭の中で数字にして置いておき、ここに祝福の分をかけてゆくのだが、こんな時にすぐに脳内で収穫の計算をしてしまう浅はかな人間は、既に口元が緩んでしまう。
ネアちゃんは堅実だなあと度々思います。
ディノがただのディノになってしまっても、ちゃんと暮らしていけるように、万が一を考えて、きちんと貯蓄。依存はしないところがカッコいいです。
「ディノ、毛玉妖精さんを発見したら、すぐに報告して下さいね!」
「ネアが怖い………」
「当然ですよ。今回の狩りには、我々の生活もかかっていますから」
「……ネア。これから先で、お金で生活に困ることはないからね」
「でも、ゆとりがあれば生活に彩りが出ます」
「その彩りの部分も事足りるんだけどな……」
長く生きている(高位の)魔物はメチャクチャお金持ち〜。
「君は、そんなに裕福になりたいのかい?」
「基本的には、疲れない程度の備えがあれば十分です。でも、自分のお給金を、こうして自分で増やせるのがとても楽しいんです。きっと、この妖精の祝福という代物が、少しだけお手軽な手段なのが夢中になる要素なのでしょうね」
頑張って働いたお金で、少しずつ買い集めるからこそ、きっと輝いて見えるのだ。
貧しいということは、とても疲れることだ。
しかし、それを知っていてもやはり、生活水準は中庸あたりが幸せだろうと思った。
やっぱり堅実。基本的にはコツコツ型なのかな。
ネアちゃんのもとの誕生日だと山羊座にあたる。かな。
山羊座は効率良くを好み、無駄を嫌い、トップを目指し、確かに貪欲で目的のためにはとても忍耐強く、結果が伴わないことはあまり好まない…とされているので…ピッタリかも。